健康住宅ってどんな家?
家を建てるときに一番大切なのは、家族が安心して過ごせる家かどうかということです。
マイホームを考えるとき、家族の健康を望まない人はいませんよね。では健康に暮らせる住まいとはなにか、ここではそんな願いを叶える「健康住宅」についてまとめました。
健康住宅とは
そもそも健康住宅とはどんな住宅のことを指すのでしょうか。
簡単に説明をすると、住宅から有害な物質などが発生しないよう建材や仕上材に自然素材を使用し健康のことを優先にしている住宅のことです。
住まいから家族の健康を見直す、健康に暮らせる住まいを目指す。そんな考え方が広まってきたのはここ10~15年ほどのことで、建築材の近代化によってさまざまな問題が出始め、建築材による健康被害(シックハウス症候群)などが社会問題となりました。
そこで、2003年に施行された建築基準法ではその対策や規制が盛り込まれ、それ以降健康住宅という言葉と共に多数の方が意識するようになっています。
健康住宅の特徴とメリット
健康住宅にはさまざまな特徴とメリットがあります。
〇シックハウス症候群対策が万全の家
シックハウス症候群の原因となるのは、建築材に含まれる化学物質です。壁紙や人工の床材などがその発生源とされていましたが、現在は国が基準を定めていて、建築材に使われる化学物質にも規制があり、今では安全性の高いもののみが使用できるようになっています。
もちろん人工の物でも近年は安全性の高いものが多いですが、よりよいものをと天然素材を選ぶ人も増えており、例えば、床材は天然の無垢材、壁は天然の漆喰にするなどの場合もあります。
この自然素材にはただ化学物質を含んでいないというだけでなく、天然の木や塗り壁には湿度をコントロールする性質があるので、カビなどの抑制にも一定の効果がありさまざまな健康被害の予防にもなります。
〇結露しにくい家
日本の殆どは温暖湿潤気候に分類され、湿度が高く年間の平均湿度は60%~70%もあります。
高い湿度は結露、カビの原因になり特に結露は多くの問題を発生させます。結露を放っておくと壁やカーテンにカビが発生し、場合によっては家自体が腐食する場合もあります。
カビは住宅だけでなく子供から大人までアレルギーの原因ともなるため結露の少ない家造りというものが大切になります。
カビや腐食の原因でもある結露を防ぐ一つの方法として、ガラスやサッシを断熱仕様にすることにより窓の断熱性を上げ、結露を少なくすることが出来ます。結露が少なければ毎日のお手入れも楽ですし、窓際が冷える、暑すぎるなどの不具合も減らすことができオススメです。
〇家全体の室温と湿度をコントロールする
これまで化学物質やカビといったものからくる健康被害への対策となるメリットをお伝えしてきましたが、他にも健康を害する可能性のある事象があります。
それが近年増加している、冬場のお風呂場での事故、「ヒートショック」です。
暖房の効いた暖かい部屋から寒いお風呂場へ行き、さらに熱いお風呂に入ると、温度の変化で血圧の急降下や急上昇が起こります。心臓や血管に大きな負担がかかり、命にも関わる事故が起こってしまうことも。
断熱性の高い家であれば、クーラーや暖房の効いている部屋と効いてない部屋の間の温度差が少なくなり、家全体の気温差を小さくすることができます。これにより体への不可の軽減できヒートショックも起こりづらくなります。
もちろん室温や湿度のコントロールは断熱だけではなく換気など別の要素も必要になりますが重要な要因の1つですので注意をしなければいけません。
健康住宅のデメリット
健康に過ごせる住宅のデメリットはほとんどありませんが、しいていえば無垢材や漆喰の壁は一般的な人工の床材や壁紙に比べて建築費用は上がります。
また、無垢材の床は湿度や温度によって膨張したり、縮んだり、曲がったりするのでお手入れがやや難しい素材でもあります。
まとめ
健康を考えると、住宅は安全な自然素材で作られ、温度や湿度が適度に保たれているものが一番です。
素材などは高くなってしまう場合もありますが、家族の健康を考えるとポイントポイントで自然素材などを使用することで総額を抑えるといった方法もあります。
結露など、人にだけでなく、住宅本体へ影響を及ぼすものなどもあるため住宅会社と相談をしつつどんな家がいいのか相談していくことが重要です。
家がいちばん居心地のいい場所になるように、健康と快適を考えた家づくりを目指しましょう。