ハウスメーカーと工務店の違い

家を建てることになったら、最初に決めるべき事は建築会社です。大きく分けて選択肢は二つ、ハウスメーカーか、工務店かどちらかになるでしょう。
もちろんハウスメーカーとは言っても大手から中小までありますし、工務店にしても地元に根付いた活動をしている会社からネットで評判になっている会社など様々な選択肢があるかと思います。
ですが一体、どちらが良いのか、そしてその違いは何だろうと悩む方も少なくないのではないでしょうか。
まず両者をイメージするには、ハウスメーカーが家づくりを規格化して「家を売る」、対して工務店はお客様の要望を基に「家を建てる」というのが分かり易いかもしれません。ここでは次の3つの項目から両社を比較してみましょう。

ハウスメーカーと工務店の違い

-価格について

ハウスメーカーは、規格化された住宅を全国で販売しています。
建築資材は、自社工場で大量生産されることが多く、それがコストダウンに繋がっています。ですが宣伝広告として著名人を起用したテレビCMやチラシを制作し、住宅展示場の維持費もかさむなど、工務店とは比べものにならないほど経費がかかっているのが実態です。
すべてのハウスメーカーでとは言いませんが、その費用を住宅の費用に上乗せし販売していることをご存じでしょうか。その為ご想像通り、住宅の価格は高くなります。
一方工務店は、派手な営業活動を行っていないのが一般的です。
していてもホームページでのお知らせやポスティングが中心。原価に上乗せする広告費等が少ないので、価格は工務店が安いという結果になります。ただ、工務店も多種多様ですので、良心的な業者を見つけるという努力は必要です。

-技術力について

ハウスメーカーは、受注すると下請け会社に委託を行います。つまり、自社で施工を行う訳ではないのです。
繁忙期となれば、手が空いている下請けに発注することになります。いろんな下請け会社がある事から、技術力にバラツキが生じるのは避けられません。
もちろん不備があれば、橋渡しをするハウスメーカーが窓口となり責任を取ってくれるので、一定の安心感は得られます。
一方工務店は、毎年の着工件数が一定量あるのが健全な証。実力が評価されている安定企業と考えて良いでしょう。職人の腕やモラルが、即評判につながるため工務店では常に神経を使っています。
また、間取りの空間や外観などについて、ハウスメーカーでは担当に伝えた後そこから実際の施工業者へ間接的に伝わりますが、工務店では自分の希望するイメージを施工者に直接伝えることができるため、イメージと実物との齟齬が生まれにくい点が魅力です。

-工期について

自社工場を持ち、そこから配送するルートを持つハウスメーカーでは、工事工期の短縮が可能なため、3ヶ月以内に完成できる住宅も少なくありません。
一方工務店では、資材調達の関係から完成までに半年近く掛かるケースもあります。また、自由度の高い建築を手掛けることも多く、その分必要な工事が増えるからです。従って、少しでも工期を早めたいという場合は、ハウスメーカー。こだわりある自分好みの住宅を建てたい方には工務店がおすすめできると言えるでしょう。

まとめ

ハウスメーカーと、工務店の違いはお分かりいただけましたか。
大手ならではの安心感があることからハウスメーカーにする家族もいれば、密に相談をしてこだわりある住まいを低価格で実現する家族もいます。
それぞれにメリット・デメリットがありますが要望などを直接やりとりをした人が家を建ててくれるというのはやはり捨てがたいものかもしれません。
基本的には一生の一度である住宅の購入、妥協なく建てたいと思うのが心情なのではないでしょうか。
いろいろお伝えしましたが、一概にはどちらが良いと言えないのが現状ですので、ぜひ、ご自分の目や耳でよく確認され契約へと進んでくださいね。